三連休明けの心を、静かに戻すために
休み明けに、心がまだ日常へ戻りきらないことがあります。切り替えるのではなく、戻ってくる——そのための三つの小さな所作を綴りました。
カレンダーの上では、日常はもう始まっています。朝は来て、支度をして、やるべきことも、いつもどおり並んでいる。それなのに、心のどこかが、まだ帰ってきていない——連休が明けて数日、そんな感覚のなかにいる方も、いらっしゃるかもしれません。
もしそうなら、まずお伝えしたいことがあります。それは、意志の弱さでも、怠けでもありません。楽しかった時間や、ゆっくり休んだ時間のあと、日常へ戻るのに少し時間がかかることは、不思議なことではありません。休み明けの心は、まだ昨日の光をまとっているのです。
今日は、その心を急かさずに、生活のリズムへ静かに戻っていくための、小さな話をします。
切り替えるのではなく、戻ってくる
「切り替えよう」という言葉は、便利ですが、少し急ぎすぎるところがあります。スイッチのように心を替えられたら楽なのですが、心はスイッチではありません。
だから私たちは、こう考えることにしています。切り替えるのではなく、戻ってくる。日常へ戻ることは、急に別人になることではありません。旅から家に帰ってきた人が、まず灯りをつけて、荷物を置いて、お湯を沸かすように——生活の輪郭を、外側からそっとなぞり直していけばいい。心は、体より少し遅れて、あとから帰ってきます。
そのとき、部屋にある小さなものたちが、帰り道の目印になってくれます。いつもの場所にあるコップ。窓からの光。花がある方は、その花の顔。特別なものは、何もいりません。
今夜できる、小さな所作
戻るための所作を、三つだけ置いておきます。全部でなくていいのです。どれかひとつ、できたら十分です。できなくても、明日があります。
ひとつ。部屋の一か所だけ、整える。机の上でも、玄関でも、洗面台でも。花を飾っている方は、花の向きを少し変えるだけでも十分です。一か所が整うと、生活の輪郭が、そこから静かに戻りはじめます。
ふたつ。コップ一杯の水を、ゆっくり飲む。何かを足すより、まず体に、いつもの流れをひとつ通してあげる。香りを一滴足すより、窓を開けて空気を入れ替える——そんな引き算の整え方が、休み明けにはよく合います。
みっつ。明日の自分のために、ひとつだけ支度をする。服を選んでおく。バッグに水筒を入れておく。それだけで、明日の朝のあなたが、少しだけ助かるかもしれません。そして、今日の自分を責めないこと——それも、立派な支度のひとつです。
香りや花の力を借りたい日は、効き目を求めるのではなく、「ここからは夜」というような、気分の区切りとして使ってみてください。そして、香りが負担に感じられる日は、使わないという選択も、同じように大切です。
休み明けの心が、少しずつ、日常へ戻っていけますように。よろしければ、Céléjour の Journal をもう一篇、静かにお読みください。
Questions
- 連休明けに心や体が重いのは、意志が弱いから?
- いいえ。楽しかった時間や、ゆっくり休んだ時間のあと、日常へ戻るのに少し時間がかかることは不思議なことではありません。まずは部屋の一か所を整えるなど、生活の輪郭をそっとなぞり直すことから始めてみてください。
- 休み明けの夜にできる小さなことは?
- 部屋の一か所だけを整える、コップ一杯の水をゆっくり飲む、明日の自分のためにひとつだけ支度をする——どれかひとつ、できたら十分です。眠れない日や気分の沈みが長く続くときは、おひとりで抱え込まず、相談窓口や医療機関を頼ってください。
安全にお楽しみいただくために
- 眠れない日や気持ちの沈みが長く続くときは、おひとりで抱え込まず、相談窓口や医療機関を頼ってください。暮らしの工夫は、伴走はできても治療の代わりにはなれません
- 香りをお使いになる場合は、ご自身の体調と、同居されるご家族やペットにご配慮ください
- 香りが負担に感じる日は、使わないことも大切な選択です
- 本記事は一般的な情報のご紹介であり、医療行為・診断・治療に代わるものではありません。
- ご使用中に肌や体調の異常を感じた場合は、すぐに使用を中止し、医師にご相談ください。
Author
Tomoyo Michishita
Maison Élanique Inc. 代表。愛に美しいかたちを与えるメゾンとして、 花と香りの傍らで綴っています。