Céléjour
セルフケア約2分

夏の冷房で頭が重い午後は、ペパーミントの香りで気分転換を

冷房の効いた室内と外の熱気を行き来して、こめかみに重さを覚える夏の午後に。ペパーミントの香りを心地よく取り入れる工夫を、研究の報告とともにご紹介します。

冷房の効いたオフィスと、外の強い日差し。その寒暖差を一日に何度も行き来するうち、頭痛とまではいかなくても、こめかみのあたりに重さを覚える——そんな夏の午後を過ごしている方も、少なくないのではないでしょうか。私たちは、そんな瞬間の小さな気分転換として、香りをそっと取り入れる工夫をお伝えしたいと思います。

ペパーミントの香りと、緊張型の頭重感

ドイツの神経内科医ハルトムート・ゲーベル氏らの研究チームは、ペパーミントオイルを希釈した液体をこめかみと額に塗布する実験を行い、緊張型頭痛を抱える被験者において、プラセボと比べて頭部の感じ方に違いが見られたと報告されています。香りが単なる気分の問題ではなく、生理的なはたらきとの関わりが示唆されている研究のひとつです。

忙しい日中でも、やり方はいたって簡単です。ホホバオイルなどのキャリアオイルで薄めたペパーミントを一滴、指先かガラス棒に取り、こめかみにそっとのせる。冷たさとすっきりとした香りが鼻から額へと抜けていく感覚に、こわばった意識が少しずつゆるんでいくのを感じられるかもしれません。会議の合間、パソコンの画面から目を離した一瞬、それだけの時間で構いません。

ただし、力のある香りだからこそ、心得ておきたいことがあります。原液のまま肌にのせず、必ず希釈してお使いください。目や粘膜に触れさせないこと、肌が敏感な方は低い濃度から試して、赤みやかゆみなどの異変を感じたらすぐに洗い流すことも大切です。乳幼児や小さなお子様の顔まわりには使用を控え、妊娠中・授乳中の方、てんかんなどの持病をお持ちの方は、お使いになる前にかかりつけの医師や専門家にご相談されることをおすすめします。

香りは、痛みや不調を消し去ってしまう薬ではありません。けれど、立ち止まって深く息を吸うきっかけを、そっと差し出してくれる道具ではあります。冷房と暑さのあいだで揺れる夏の日々のなかで、一滴の香りに手を伸ばす時間を持つこと——それもまた、自分を整えるリチュアルのひとつなのだと、私たちは思っています。

よろしければ、こちらの一篇も。——冷房と外気を行き来する夏に、ベルガモットの香りをひと呼吸

2026年7月、出典表記と安全情報を見直しました。

安全にお楽しみいただくために

  • ペパーミントは冷感と刺激の強い精油です。こめかみや額は目に近いため、お使いになる場合はごく少量にとどめ、目や粘膜に入らないようご注意ください
  • 精油の原液を直接肌につけず、必ず十分に希釈してからお使いください。希釈した精油であっても、飲用は勧められていません
  • 初めて肌にお使いになる場合や皮膚が敏感な方は、低い濃度から試し、赤みやかゆみなどの異変を感じたらすぐに洗い流して使用を中止してください
  • 3歳未満の乳児・幼児には、芳香浴法以外は行わないでください
  • 妊娠中・授乳中の方、持病をお持ちの方やお薬を服用中の方、てんかん等で治療中の方は、お使いになる前に医療機関または専門家にご相談ください
  • ペットのいる空間では香りを強くしすぎず、換気と動物の様子にご配慮ください
  • 香りが負担に感じられる日は、使わないことも大切な選択です
  • 精油は、子どもやペットの手の届かない冷暗所で保管してください
  • 頭痛が強いとき、繰り返すとき、長引くときは、香りに頼らず医療機関にご相談ください
  • 突然の激しい頭痛や、しびれ・力が入らない・ろれつが回りにくい・うまく話せないなどの症状を伴う場合は、香りで様子を見ず、119番通報をご検討ください
  • 本記事は一般的な情報のご紹介であり、医療行為・診断・治療に代わるものではありません。
  • ご使用中に肌や体調の異常を感じた場合は、すぐに使用を中止し、医師にご相談ください。

References

参考文献・出典

  1. Effectiveness of Oleum menthae piperitae and paracetamol in therapy of headache of the tension type(Nervenarzt 67(8)、1996)
  2. 安全に楽しむために(公益社団法人 日本アロマ環境協会(AEAJ)、参照日: 2026-07-25)
  3. アロマテラピーに関するQ&A(公益社団法人 日本アロマ環境協会(AEAJ)、参照日: 2026-07-25)
  4. こんな時は迷わず119へ(厚生労働省「上手な医療のかかり方」、参照日: 2026-07-25)

Author

Tomoyo Michishita

Maison Élanique Inc. 代表。花と香りの仕事をしながら、 日々のことを書いています。